魔法の言葉
商談に向かう途中、信号待ちで学校帰りの小学生のグループの話声が聞こえてきました。
「今からどうする~」「どうするって~?」「何処に行こうかっていうことだよ~」「知らないし~」「でっ?」「取り敢えずファミマに行こう」……。
「取り敢えず生」と言ってしまいそうですが、社内のシーンでも、取り敢えずはよく使われています。
取り敢えずそこに置いといて、ずっと置きっぱなしで、それ以降、片付けられることはありません。
取り敢えずそこに閉まってて、それ以降、何処に片付けたか覚えていません。同じモノを再度購入したりします。購入後に出てきたりします。
取り敢えずここまでにしようか、もう一歩で原因が解明できたり完結できたのに切り上げてしまう、とても勿体無いケースが多いです。
取り敢えずは、言い換えると「その場しのぎ」をオブラートに包んで、皆の合意のもと自然にフェードアウトさせていく魔法の言葉ではないでしょうか。
つい便利にこの言葉を使い慣れ色々なシーンで多用している人を多く見かけます。お客様への最後の一押しを面倒がり詰めが甘くなり商談が不成立となったり、会議で議論を尽くさず早く結論を出し、中途半端な戦略を練った為に効果が上がらなかったり、上司が部下の指導をどうせ後から誰かが教えるだろうから この辺で止めておこうと指導を中止したり等々安易に使ってしまいますね。ただ、魔法の言葉を使ってもいい結果は得られません。最後に魔法は解けてしまいます。結局は元に戻りやり直しになるケースが多かったりします。費やした時間を惜しむだけですね。
やはりビジネスのシーンでは「魔法の言葉」は出来るだけ封印するように心がけていきたいものです。解けたら怖い「魔法の言葉」です。