見守り安心コラム

売上でなく利益を目標にする

「売上を追求すれば利益も付いてくる」と言う社長さんが多くいらっしゃいます 従業員との目標設定も共有でき易いため 採用していると思われます 好景気の場合は特に問題になりませんが コロナ禍のような未曾有の経済状態では売上目標で経営はできません

利益を目標にした方が機動的になることから 結果が良くなるケースが多くなります 売上を目標にしていると 売上が下がってくると 何とか目標を達成しようと 薄利な商売になったり 接待が多くなったりと 経費を浪費したり原価意識が弱くなります 売上があがっても利益が下がったということが常態化される会社も多くあります

売上でなく 利益を目標にすれば 原価意識も強くなり 自然と経費を機能的に使い どのような売上構成するかを熟慮したり 安売りでなく高売りを考える指向になります 商品によって差別化したり 顧客ターゲットを変えたりと 売り方も工夫されるようになります 

この未曽有の コロナ禍をきっかけに 売上目標から利益目標に変更する会社が多くなりました 自然界の動物を模して「会社は生き物」と唱えたアンドリューカーネギーは言っています「強い者が残ったのではなく 環境に対応した者が残った」と このコロナ禍そしてアフターコロナに適応する術を考え 実践し試行錯誤していくことこそが大切になっていくようです。

会社は生き物 借入・決算(申告)対策は日頃から №044

 借入・決算(申告)対策は日頃から | 行政書士ヒューマンサポートオフィス (soudan-aite.net) 

本業を軸に考える

飲食や観光業等のコロナ直撃を受けた会社では 業種転換を図ることを考え 模索しているケースも多いと思います 色々と考えを巡らせながら試行錯誤していくのが 変革の難しいところになります 

発想の転換が必要だと お話される社長さんも多くいらっしゃいますが 転換も未経験事業でなく これまでの経験やノウハウが役に立つ事業でなければ 本末転倒になります

例えば 山を買って造成し墓地を分譲したり 産業廃棄物の収集場を建設すれば 大きく儲けられると その経験も無い レストランのオーナーが言った場合はどうでしょうか 発想はいいがと称賛される方もいると思いますが 私であれば そんなことを考えている場合ではないことを ズバリ讒言します

その理由は 専門外であり 自分主導では展開できないビジネスは成り立たないからです 資金調達や造成工事等何をとっても活躍できる場面がありません そんな他人頼みのビジネスが成功するんでしょうか 強みを活かすのが まずはビジネスの原点です

この未曽有の悪化した環境だからこそ 自分のビジネスの強味を活かさなければなりません そしてトライ&エラー「試行錯誤」を通していかなければ成功は得られないと 洋の東西を問わず成功された経営者は言っています 例えば民泊の事業者が 部屋をアロマスペースにしたり トレーニングジム風に変更したりと スペースを提供する強みを活かして 業種転換を図っています 経験やノウハウが活きない奇抜な発想は止めて まずは本業を軸に 強みを活かすことから 考えていくことが肝要であると思います。

借入・決算(申告)対策は日頃から №043

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売掛金の回収が延期されたら

取引先の支払が遅くなったり 売掛金の回収が延ばされた場合は その取引先の経営状況は悪化しているが多くあります まずは取引策に出向き 状況を確認する必要があります 原因に納得できれば遅延することも止むを得ずです

納得がいかない場合は 同業者に話を聞きに行ったり情報を取集し現況を判断することが肝要です 取引金額にもよりますが 訴訟を起こす必要があれば 弁護士の費用も準備が必要です

看過できない状況になる前に 打つ手を考えないといけませんが おススメしているのが その取引先から直近の決算書を貰うことです そこで 相手から「信用できないなら 全額すぐ支払う そちらとの取引は終了だ」と恫喝される場合もよくあります

私も社長さんと同行して何度かそんな場面に遭遇しましたが 恫喝した社長の会社で その後生き残った会社はありません 多くは そこまでするかと言いますが 素直に提出する社長さんが多いです 決算書を貰う理由は経営状況を確認したいが大きな理由ですが いざと云う時には メインバンクの預金の多い主要口座も記載されていますので差押えをすることも可能です

比較的 相手の立場が弱い時でなければ 決算書を貰えないので 必ず貰うように心がけて下さい 恫喝されて 取引を中止されるのを 恐れる社長さんも中にはいらっしゃいますが 不安を抱えながら取引をするより 新しい取引先を探すことが 建設的で前向きに仕事ができます 債権回収は先手必勝です 取引先の動向には普段から注視していくことが大切です。

借入・決算(申告)対策は日頃から №042

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黒字にしたのに減額された

銀行借入れをするために 決算書を黒字にしなければいけないと 思い込んでいる社長さんが多くいらっしゃいますすべてのケースには当てはまらないのが 実情です 例えば 役員報酬が600万円の社長さんが 経費節減のために報酬を半分の300万円にしたケースでは

300万円も節減したのですから 赤字から黒字転換に成功しましたが 節税の点から利益は多く計上しませんでした 銀行の融資担当者からは 中学・高校に通うお子さんもいらっしゃるのに 300万円で本当に生活ができるんですかと心配される結果に

更に節税で利益を少く申告したため 黒字化されても融資額が減額されました 売上はこの3年ほど変わらず決算も赤字続きでした せっかく黒字にしたにも関わらず 融資額は3年前の赤字の時より 減額らされて非常にガッカリされておられました

銀行借入れでは 利益と減価償却費が返済財源と認識されています 赤字で利益が計上されない場合は 社長さんの役員報酬が加味されます 今回 経費節減したものの その分で上がった利益を そのまま申告していれば 返済財源として見込めたにも関わらず 過度な節税対策をしたため 利益計上が少ない=返済財源が少ない と判断され 赤字の時より 借入額が減額されました

決算書は 貸す側の立場からも黒字が望ましいとされますが 会社の状況によって絶対ではありません 無理して黒字化するのではなく 会社の状況に合わせて 日々黒字化を意識し改善を実践していくことが肝要になってきます。

借入・決算(申告)対策は日頃から №041 

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月締めは早目に行う

赤字になったり 債務超過になったすると 銀行の借入がやりにくくなります 銀行は業績の悪い会社には貸さなくてもいいし 貸したくないとも思っています 業績のいい時は 決算書と試算表ぐらいで 借入は可能です 連続の赤字や 業績不振になると 資金繰表や経営計画の提出も求められます 資金繰表は実績値と予想値で作成するので 実績が出なければ 作成も叶いません 

その実績にあたる試算表は 会社によって完成が早かったり遅かったりします 試算表の完成が月締めの翌月末の場合が殆どですが 遅い会社では翌々月末の場合もあります 試算表の完成によって 資金繰表の実績値が確定しますので 試算表の完成が遅いと 自ずと資金繰表の完成も遅くなります

赤字での借入では 資金繰表の出来が結果を左右します 赤字決算後の数字は 間を空けずに出すことが 銀行の安心にも繋がります 赤字の決算後に業績は回復しているのか 或いは低調なままなのかを的確に判断することが 借入の審査では求められます 間が空けば空くほど 業績の確認が遅れます 確認が遅れれば遅れるほど 銀行は不安になりますので 間を空けないようにすることが肝要です

資金繰表の作成 試算表の作成を行うには 普段からの月締めが大切です データを自社で出すか 税理士事務所へ依頼している場合でも 会計ソフト等への実績の入力が鍵になります 経理担当が手の空いた時間にまとめて入力したり 月末に集中して行うのは効率は良くても データの集計 資料の提出等が遅くなります 特に赤字や業績が悪い場合は経営にも悪影響を与えます 業績の好不調に関わらず作業を平準化し 効率よく月締めを行うことが 資金繰りや危機管理の面からも大切です 月締めを早く行い 一日でも早く実績確認ができるような 体制作りを構築していきましょう。

会社は生き物 借入・決算(申告)対策は日頃から №040

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売掛金はすべて回収できるか

売上が増えると比例して売掛金も増えていきます 業種や規模によっても違いがありますが 銀行借入をする場合に売掛金が増えていると 銀行は心配になります 掛の売上が増えれば増えるほど 心配は大きくなります 掛けで売上げたものの 回収ができない売掛金は 本来 売掛金の勘定科目からは 除かれるべきモノだからです

このようなケースで この会社は適切に処理をしているだろうか 売掛金の増加とともに 回収不能となった売掛金については「貸倒損失」を計上しているか そして 回収不能に備えてあらかじめ「貸倒引当金」を計上しているかで銀行の心配は軽減します

回収不能があった場合の「貸倒損失」や回収不能に備える「貸倒引当金」を計上することによって 決算書は会社の状況を正しく反映させることができます そのことが銀行借入では大切になってきます 正しい決算書を開示するにあたっては 各勘定科目を精緻に証明することにより その決算書の信憑性が増していきます 銀行から一番に把握しにくい 売掛金については 日頃から細部に渡り把握し 経理処理していくことが肝要になってきます。

会社は生き物 借入・決算(申告)対策は日頃から №039

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メイン・サブで借入と預金のバランスをとる

コロナ支援融資で 借入が通常の融資より容易にできたこともあり これまでの銀行取引におけるメイン・サブの関係が変動した会社が多くあります サブ銀行にはとっては 金融機関による実質 無担保・無利子融資制度を最大限に使って メイン化を図るいいきっかけになりました 

逆に これまでメインで支援してきた銀行にとっては 面目を潰されたような状況です なぜ相談もなく 他行で借入をしたのか 一言はあっても当然ではないか 長い付き合いなのに等々 恨み節を言われた社長さんは その後の借入残高と預金座高を 注視していくことをおススメします

借入したおカネが 一定程度その銀行に残っていればいいのですが 他の銀行にすべて移されていれば 貸せた銀行もおもしろくありません 借入残高シェアに対する預金残高シェアはイコールであることが 銀行間においても公平であると認識されています そういったことを考えずに バランスが極端に崩れていては メイン・サブともにいい関係を構築していくことはできません 

メイン・サブとも上手に付き合っていくことが 会社を経営する上ではとても大切です 両方バランスよく取引していれば どちらかの銀行に 融資スタンスの変更によって取引が縮小されたとしても カバーできる場合があります コロナ禍に限らず 借入金残高と預金残高はバランスをよくして取引していくことが 明日への備えになっていきます 日頃からバランスを意識した取引を心掛けていきましょう。 

借入・決算(申告)対策は日頃から №038

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銀行借入れで増えるモノ・借金…

「銀行借入をするとロクなことが無い」を持論にされている社長さんが多くいらっしゃいます 借金が増える ちゃんと返すまでは気苦労が多い 決算書を定期的に出さないといけない 預金を置いて下さいと協力させられる等々 借りた弱みで長さんのご苦労は 借りたヒトにしか分かりません

色々とご苦労はありますが 増えるのは何も借金だけではありません 借りた分は借金も増えますが おカネだって増えます 余裕をもって借入し 全てを使い切らなければ 手元におカネが残ります 手元に残したまま 返済が終れば 純然な「余裕資金」が生まれ手元のオカネが増えます 中には 借入の度に 上手く余裕資金を残して 手元のオカネを増やしている社長さんも多くいらっしゃいます 

また 仮に使い切って 返済が終わった暁には 信用が残ります(当然に遅延が無いと云う前提ですが)次回の借入時に実績として 借りる前より信用が増えています 必ずしもロクなことが無いは 当てはまらない場合も結構多いものです 借入を借金が増えるだけと捉えず 余裕資金を増やすチャンスや 信用を増やすチャンスに変えるような 借入が肝要だと思います。

会社は生き物 借入・決算(申告)対策は日頃から №037

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役員借入金の理由は⁉

銀行から借入をした場合は 使わずに置いておこう ということはよく聞かれますが 社長さんから借入をして それを置いておこう というケースは殆ど無いと思われます(無借金経営は別として) 何かあったから社長さんから借りた筈です 役員借入金の理由は明らかにしなければ 銀行から疑われます

コロナの回復が遅れ コロナ融資で据置期間も終了し 本格的に返済が始まったなかでは 資金繰りが窮屈になって仕入先への支払が遅れたり 膨らんでしまっている会社を多く見聞きします こういった状況で 銀行から借入れした手前 決算書の買掛金が多くなっていることへの指摘を恐れ 膨れ上がった買掛金を 役員借入金に振替仕訳をして 粉飾をしている会社が多くあるようです

社長さんから借入れた資金は 社長さんさえ良ければ返済しなくても問題がありません 会社が社長さんから 借りっぱなしであれば それは資本金と同じである 社長さんと会社は一体であるという見方があるからです それであれば 買掛金を増やすより 役員借入金を増やした方がまだマシと 思っている社長さんが多くいることも 振替える要因になっています

ただ 銀行も粉飾決算の可能性も踏まえて 役員借入金の使い道 理由を気にしています 増えた役員借入金については 粉飾の有無にかかわらず その理由を公明正大にすることが大事です 仮に粉飾をするような状況になった場合でも 資金繰表や経営計画を提出し支援を求めれば 協力してもらえる可能性もあります 安易な方法では 急場は凌げません 普段から 銀行に疑われることがないように 味方に付けながら 経営をしていくことが肝要です。

会社は生き物 借入・決算(申告)対策は日頃から №036

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