経営悪化で書類も増える

赤字が続き現預金が減り 資金繰が厳しくなってから 銀行に借入にいく社長さんが多くいらっしゃいます 決算書や試算表を持参して尋ねるのは あたりまえのこととして認識はされていると思います

決算書や試算表は これまでの損益や資産状況を現したもので 将来の業績を予想したものではありません 銀行が赤字会社に融資をする場合に 把握しておきたいことは 返済ができるかどうかの将来のことです

将来 返済できるかどうかは いつ赤字が黒字に転換して どの程度の利益が見込めるのか また 返済中に資金ショートは起こらないのかどうかを知らずに 融資することはできません

そこで 重要になってくるのが 月次の損益計画書と資金繰表です 月次の損益計画書では 何月から赤字が黒字になるのかとか年間で 幾ら儲かるのかと言う将来の予測を書く資料です 一方 資金繰表は、現預金の出入だけで構成されており 現預金が足りなくなって資金ショートする月がないかどうかの予測資料になります

黒字であれば 決算書や試算表で借入を進めていきやすくなりますが 一過性の赤字でなく 経営の悪化による赤字は借入の書類も増え 手続にも時間が割かれ 計画の作成にも費用が掛かったりと 面倒なことが増えてきます 普段から 黒字体質を維持していく意識と行動が肝要になってきます。

借入・決算対策は日頃から №046

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月締めは早目に行う

赤字になったり 債務超過になったすると 銀行の借入がやりにくくなります 銀行は業績の悪い会社には貸さなくてもいいし 貸したくないとも思っています 業績のいい時は 決算書と試算表ぐらいで 借入は可能です 連続の赤字や 業績不振になると 資金繰表や経営計画の提出も求められます 資金繰表は実績値と予想値で作成するので 実績が出なければ 作成も叶いません 

その実績にあたる試算表は 会社によって完成が早かったり遅かったりします 試算表の完成が月締めの翌月末の場合が殆どですが 遅い会社では翌々月末の場合もあります 試算表の完成によって 資金繰表の実績値が確定しますので 試算表の完成が遅いと 自ずと資金繰表の完成も遅くなります

赤字での借入では 資金繰表の出来が結果を左右します 赤字決算後の数字は 間を空けずに出すことが 銀行の安心にも繋がります 赤字の決算後に業績は回復しているのか 或いは低調なままなのかを的確に判断することが 借入の審査では求められます 間が空けば空くほど 業績の確認が遅れます 確認が遅れれば遅れるほど 銀行は不安になりますので 間を空けないようにすることが肝要です

資金繰表の作成 試算表の作成を行うには 普段からの月締めが大切です データを自社で出すか 税理士事務所へ依頼している場合でも 会計ソフト等への実績の入力が鍵になります 経理担当が手の空いた時間にまとめて入力したり 月末に集中して行うのは効率は良くても データの集計 資料の提出等が遅くなります 特に赤字や業績が悪い場合は経営にも悪影響を与えます 業績の好不調に関わらず作業を平準化し 効率よく月締めを行うことが 資金繰りや危機管理の面からも大切です 月締めを早く行い 一日でも早く実績確認ができるような 体制作りを構築していきましょう。

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