延命治療を望まない尊厳死宣言

この業務を取扱い、家族を看取った体験から尊厳死宣言書を作成する方々の気持ちや、表明する意味の大きさを痛感しています。
特に金銭的な負担については、ネットの情報が表面的で実際のケースには、あてはまらないことも多いことがあると知らされました。
75歳以上の後期高齢者については、医療費の自己負担の上限があり、外来で1万8千円入院で5万7千6百円と云うのは多く知られています。しかしその範囲で済んでいる人は殆どいないそうです。相談者の方と面談の際に教えてもらったケースはお父様が、当初は4人部屋で入院されていたようですが、いびきが大きく周りの方々が寝られないと苦情になり、なくなく個室に移ったものの差額のベッド代が月に12万円もかかり、保険適用外で苦労されたようです。その後、胃ろうになり四人部屋へ戻り差額ベッド代の負担はなくなったもの毎月10万円は支払っていたそうです。
別の相談者のお話では、人工呼吸器の装着は4人部屋では機器が収納できず、個室になり差額ベッド代を加えると月14万円の負担だったとのこと。
これが、短期間の入院であれば負担も少なくて済むのですが、長期に渡ると厳しさが増していきます。
自分がどんな状況で、病院に運びこまれるか分かりません。延命治療をして家族に負担を掛けたくないものです。日々の健康管理に加え、いざと云う場合のことを想定して普段から話合いを行ったり、尊厳死宣言を活用したいものです。