小さい戦略も実を結ぶ

ある零細規模の会社で直近2期は黒字ですが 以前の損出が原因で200万円の債務超過(資産で負債をカバーできない状態)の状況の会社がありました 銀行から社長車の代替で300万円の融資を断られたので 社長さんが自分のキャッシュ300万円で社長車を購入することをお聞きし ある提案をしました                                 

今の状況から 次の決算でも 少額ながら益出しは確実とのこと(3期連続黒字) 社長車の代替は急ぎではなく 次の決算が終ってからでもよいとのこと 成功するか断言は出来ないが 社長さんのキャッシュ300万円を車を購入するのではなく 会社へ増資して 債務超過200万円を解消して100万円の資産超過にすれば 次の決算書の見栄えもよくなり 融資を受けられる可能性が高くなりますと   

決算後 提案は見事に功を奏し 銀行から社長車の代替はどうなりましたか? 300万円は融資が可能ですと申し出があり 無事 社長車の代替が出来ました キャシュで社長車を代替してたとたとしても 債務超過が解消されなければ融資は受けられない状態が続いていた 結果として 手元から300万円は出ていったが 融資が受けられるようになったのは 大きな収穫と 大変に喜んでもらいました

小さい戦略も実を結ぶと 会社はいい流れを保ちながら成長していきます 先ずは隗より始めよ 社長さんは自分のことよりも 会社の最善を考える事が肝要です。

こうすればもっと良くなる社長の経営№20

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資金繰をよくしたい

赤字が続いたり 大きな赤字が出た場合は 黒字転換しなければ 必ず資金ショートします それは 赤字を埋め合わせするために 他の事に手当されるべき資金を 優先して流用しているようなものだからです 少額な赤字の場合は 何とか凌ぎながら 会社を廻していける場合もあります

しかし 少額な赤字でも続いてしまった場合や 大きな欠損が出れば 凌ぐことは段々と困難になってきます まずは赤字が発生した時点で 資金手当てをすることが重要です 赤字補填資金については 銀行等からは借入も難しくなりますので 社長さんが増資をしたり 親族から借入を行ったり 何らかの財産を処分したりで補填する必要があります 

「会社は 利益が出ていなければ 全てはその場凌ぎである」とも云われます 会社を廻すと云うことは 利益を作っていくと云うことです 利益でなく 赤字の場合であれば まずは その補填をどうするかです 時間を要すれば要する程 解決は程遠くなってきます 赤字が出たら まず補填する具体策から考えましょう そして普段から 相手先の倒産で 売掛金が回収できなくなる 赤字に備えて「倒産防止基金」の制度等を利用することも 併せて考えていくことが肝要です。

こうすればもっと良くなる社長の経営№3 

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債務超過になったら

資産をすべて現金化しても 負債をすべて返済できない 会社の資産よりも負債が大きい状態を「債務超過」と呼び 債務超過に陥ると銀行の借入も難しくなります 債務超過になった場合 社長さんは 帳簿の資産や負債の状況について 計上してある数字と 実際の数字との間に誤差がないのかを すべて把握し確認し違いがあれば 正しい数字に改めた 帳簿を作成しておく必要があります

例えば 帳簿の数字と 実際の数字とが違っている例をいくつか挙げると 資産項目である売掛金の中で 相手が行方不明や 相手からの入金が長期間に渡り行われていない場合や 法的に破綻している場合などの 不良債権が含まれており 売掛金の回収が 実際に見積ると少ない場合があります 回収が少ないと云うことは 資産と負債との差額が拡大し 債務超過の金額が増加することになって 経営の危険度は一段と広がります

また逆に 負債の中に 社長さんからの借入金があれば それは こういった状況の中では 返済する必要がありませんので 負債項目の借入金から 差引くことによって 帳簿の数字はより少なくなり 資産と負債との差額が縮小し 危険度が少し和らぎます

以上のように 帳簿と違う 資産項目や負債項目の実働の数字を把握し より精密なレベルでの状況把握を行い 債務超過が大きくならないように 新たに出資したり 確実に利益を出せる部門に特化したりと 方針を定め 着実にスピーディーに 実行していくことが肝要です。まずは 状況の把握からです。

会社は生き物 借入・決算(申告)対策は日頃から №030

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