過度な節税は借入に影響も

決算が近くなり 利益が大きいと 決算までに経費を使って 利益を下げて 税金を減らそうとする社長さんが多くいらっしゃいますが 利益が減ると前述の「債務償還年数」が長くなり 銀行の借入に影響が出ます  借入に困らないように把握しておく | 行政書士ヒューマンサポートオフィス (soudan-aite.net)      

節税をして利益を減らし続ければ 会社の内部保留は増えないので 自己資本比率(会社の体力)も上がりません  その体力が弱い会社で 銀行借入がストップしたら 経営は大変に厳しくなります

社長さんの多くが 税金を払うのが勿体無い それよりは 必要性の低い備品を購入したり 飲み食いをして経費を使って 税金を少しでも抑えようと思っています しかし 事業はそんな単純な物ではありません 例えば 販売業の場合は 商品を仕入れて販売をしなければ 利益は得られません また 製造業でも 原料を確保し加工して販売することで利益を得ます 商品仕入や原料確保の資金が無ければ 会社は廻りません             

商品仕入や原料確保の 先行投資を必要とする会社では 税金より銀行借入が重要になります それは 節税した程度の金額では 先行投資を賄える程の金額には 到底及ばないからです それならば 過度な節税をやめて 利益を出して 銀行借入を増やせるようにした方が 会社は成長し会社の体力も増え 結果 利益は格段に大きくなっていきます 過度な節税は避け利益を計上し 納税することが会社経営では肝要です。               こうすればもっと良くなる社長の経営№22                                 ヒューマンサポートオフィス所長ブログ | 行政書士ヒューマンサポートオフィス (soudan-aite.net)         

        

純資産(資本)を増やす

お子さんや親族に会社を続けて欲しいが もし断られた場合を想定して会社を売却する場合には 負債があると買い手が着きにくいから 借金を出来るだけ減らして売り易くした方がいいと 資金に余裕がでる毎に 借入金の償還を急ぐ社長さんがいらっしゃいます 手堅い一手だと思いますが 別の方法をおススメしています

それは 純資産(資本)を増やして事業の価値を上げる方法です 貸借対照表の左側の「資産」から右側の「負債」を引いたモノが純資産(資本)になります 今ある「資産」をすべて売却して現金化して「負債」を返済した後に残るものが純資産(資本)です

会社を売却する時に 純資産(資本)が多ければ多い程売り易くなります ですから 急いで借入金を返済して現金が少ない状態より 借入金もあるが預金も多い方が 運転資金にも余裕があり 返済できるだけの利益をあげられるビジネスモデルであることの証明にもなります そして 買い手も着き易くなります

では 純資産(資本)を増やす方法は? ですが それは最大限に「利益」をあげることです 毎年の決算の終わりに 税引後の利益は「利益剰余金」として純資産(資本)に組み入れられ自然と増加していきます もしあと数年後に後継者に継ぐ場合でも 売却する場合にでも 引継がれるメリットが大きくなります

事業承継や売却が近い場合は 決算対策で備品等の購入や 接待費を増やしたりの「経費」を増加させての節税をするよりも 過度な節税を避け 適正な利益を計上し納税して 現金を増やすビジネスモデルを構築させることこそが 次に繋がる最良の一手であると思います。 

会社は生き物 借入・決算(申告)対策は日頃から №017

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