努力する才能が天才を超える

苦境に陥った企業の再生というと スティーブジョブズのような 天才を探すのが理想かもしれませんがそういったヒトは中々見つかりません 苦境に必要なヒトは「天才ではなく 勤勉なヒトであり 賢さではなく 問題意識の高いヒトである」とドラッカーは云っています 一見 平凡なヒトこそが 非凡な成果をあげることができるケースが大変に多いそうです 「努力する才能が天才を超える」です。

決定を先延ばししない

改革には痛みを伴います そして反対が付き物です 賛成は2割で 残りは日和見と反対です 何かを決め実行する時は これからの反対を押し切る覚悟が必要です ドラッカーは云っています「成果をあげる決定は苦い 反対されるのが嫌で もう一度検討し直そう などの誘惑には負けてはならない」 決断力の無さは有能な人たちの時間を無駄にします 決定には勇気が必要です 「決定を先延ばしない」が肝要です。 

目的は一つ手段は複数

山に登るために いくつかのルートがあるように 目的を達成するための手段もいくつかあります いいアイディアを思いつくと その凄さに酔いしれて「比較・検討」を忘れる場合が多くあります 一つのアイディアだけで動いてしまうと あとになって「もっと簡単にできる方法があった」と気が付く場合があります ドラッカーは云っています 「最善の判断を行うためには 常に複数の選択肢を持ち 比較・検討を行ってこそ 良し悪しがわかる そして正しい洞察が得られる」目的は一つ手段は複数の 比較・検討を実践することが肝要です。

自分にできることから

ドラッカーは 有能な人物は「他の人々は どんな仕事をしていなければならないか」と問う前に「自分にできることは何か」という設問から出発する と云っています 誰かが思い通りに動いて動いてくれないからといって その人を変えるには 大きな労力が必要です 変えられない他人について求める前に 自分のできること やるべきことを 問いかけて行動することです やがてはその行動が 周りの人に影響を与え 周りを変えていきます まずは「自分にできること」からです

利益は結果である

「利益は結果として もたらされるものであって 最初に考えるべきではない」とドラッカーは云っています おカネに無頓着である 必要はないものの 貪欲に利益を追求するのは間違った態度となります お客さんのためにと云う使命感が加わると企業も強くなります イトーヨーカ堂・セブンイレブンの創業者伊藤雅俊氏も「利益はあとからついてくる」と顧客主義で経営をされました なによりも お客様への想いが重要で そのために何ができるかを追求していくことが 結果として利益に繋がっていきます。 

言行一致

「口にしたこと」と「それを実行すること」を一致させるのは難しいことです 人を率いる立場のリーダーは「公言する信念と その行動は一致しなければならない 少なくても矛盾してはならない」とドラッカーは云っています 部下が「リーダーの言うことに何でも同意できる」ではなく「リーダーの言うことが真意である」と皆が同意でき 信じられ 行動できることで「言葉」と「行動」は一致していきます。

目標は大きく遠大に

ドラッカーは「ビジネスは小さく始めろ」と云っていますが ずっと小さいままでいいと云う ことではありません スタートは小さくとも「最初からトップを狙え」と云うのがドラッカーのアドバイスです どこまで成長できるかは掲げる目標の大きさによって変わってきます トップを狙って2位になることはありますが 2位を狙って1位になることはありません 「目標は大きく遠大に」です。

小さく始めて大きくする

何かを変えようとする時 「大胆」に変えようとする人がいますが 全て「小規模」にテストする必要があるとドラッカーは云っています アイデアがあれば小さくたくさんテストする 大きくテストすれば これだけお金や時間をかけたのだからと慎重になり 停滞を招くことにもなります 小さく始めれば 問題にも気が付き こうすればもっと良くなると気が付き 飛躍にヒントになります 「小さく始めて大きくする」が成功への鍵になります。

未来への投資を

Googleでは仕事の「20%ルール」があり エンジニアはどんなことでも構わないので 自分が熱意のある事 試してみたい事のアイデアの為に就業時間の20%を使って使っていいという仕組みです ドラッカーも「予算には2つの予算が必要で 一つが現在のための予算 もう一つが未来のための予算である 未来への投資を怠るな」と云っています 今を生きるのが精一杯な人や企業が殆どですが 望む未来を築くためには 未来のために少しでも時間やお金を使うことが必要です

ユーザーの声が製品を育てる

「全く新しい製品について 市場調査をすることはできない」とドラッカーは云っています それなので大衆の声を無視してもいいかというと そうではありません 松下幸之助は「大衆は作家ではなく批評家である」と云い 新しい製品について 良いか悪いかの判断にとどまらず メーカーが予期していなかった「製品の使い方について」も教えてくれることもあると云っています 製品化を行うにあったては ユーザー(大衆)の声をしっかると踏まえ ユーザーの役に立ってもらうと云う 強い信念のもと製品をプロデュースすることが大切です。