見守り安心コラム

法人成りの前に今ある借入金の相談をする

法人成りする前に 今ある個人事業での借入金を完済できれば 特に問題なく 法人成りした会社へ 取引は移行できると思いますが 借入金を残して 法人成りした会社へ引継ぐ(債務引受)ことは 銀行の承諾が無ければ叶いません     

あくまでも 個人事業主と会社は別モノです 代表者も一緒であり事業も同じことを継続する 従業員だって同じ ただ個人から法人に変わっただけで 実態は一緒だからと 会社へ引継ぐことは当然であると 主張する社長さんも多くいらっしゃいますが 法律上も別人格であり 当然には認められていません

会社で借入金を引継ぐ場合には 銀行の審査が必要であり 法人の状況・担保・返済財源等をあらためて審査を受けなければなりません 結果によっては 引受が認められない場合もあります  

実態が一緒なのに 引継ができないのは 納得がいかないと思うかもしれませんが そこは納得して進むこと以外に進展はありません 法人成りを予定している場合は 実態が一緒だから大丈夫と高を括らずに 今ある借入金について まずは銀行へ相談することが肝要です。 

会社は生き物 借入・決算(申告)対策は日頃から №035

借入・決算(申告)対策は日頃から | 行政書士ヒューマンサポートオフィス (soudan-aite.net)

年間返済額を超える利益を目指す

利益は結果だからこだわらない 毎日一生懸命やるから気にしない等 利益についてはガッツリいかない社長さんは割と多いと思います 逆に目指さないといけないのか? と尋ねられることもよくあります その場合は 最低限 銀行への 年間返済額を超えることを 目標にして下さいとアドバスしています

損益計算書では 売上から始まり費用を引き 最後に法人税を引けば「税引後利益」が計上されます 借入利息は費用で計上されますので 年間返済額(借入元金の年間支払額)は「税引後利益」から支払われる計算になります ですので 「年間返済額<税引後利益」を 最低限確保しなければ 会社のおカネが減ることになります

つまり 年間返済額を超える税引後利益を確保した場合に その分 会社の使えるおカネが増えることになります そこを意識すると 過度な節税対策で 経費を増やしたり少額資産を購入したりすることは 手元のオカネを減らすので 会社の資金繰りには悪影響であることを 実感することができます

「利益は後からついてくる」との経営の名言もありますが まずは 会社の使えるおカネを増やす「年間返済額を超える税引後利益を目指す」ことが肝要になってくると思います。

会社は生き物 借入・決算(申告)対策は日頃から №034

借入・決算(申告)対策は日頃から | 行政書士ヒューマンサポートオフィス (soudan-aite.net)

 

仮払金での処理は最低限で行う

おカネにルーズな社長さんは 仮払金を多用します 経理担当に確認されても 取り敢えず仮払金でと飲み屋のツケが溜まっていくように 仮払金の勘定残高も膨れあがっていきます 仮払金の科目を使用すると仕訳作業も多くなり 作業時間も長く 最初は便利でも 結局はデメリットしか残りません。

また 仮払金は 税務署に対しても良い印象を与えません 仮払金の多い会社や増えている会社は 経理処理がきちんと処理できない会社であると思われます 早く処理をしないと やがて不明なまま放置されます 何におカネを使ったかのかも原因も不明のままで もう仮払金でしか処理できないと云うケースも多くみられます

そのような会社は 税務署からすると 脱税でもしているのではないか? 経理ミスもあって過少申告で納税額が少ないのではないか?と疑われ 税務調査の対象になって 追加納税になったケースも多いとのこと

仮払金を多用すると 後々解明することも難しくなります 社長さんは自社の試算表や決算書の仮払金をチェックし仮払金の内容が何であるかをすべて確認し把握し また 自らも多用しないよう 肝に銘じなければなりません ついつい簡単で便利で 多用しがちな仮払金ですが 仮払金で処理することを最低限で行い 経理していことが 日々肝要となってきます。

会社は生き物 借入・決算(申告)対策は日頃から №033

借入・決算(申告)対策は日頃から | 行政書士ヒューマンサポートオフィス (soudan-aite.net)

「ムダな借入」はない

無借金経営が一番 借入=悪 なるべく借入はしたくないと言う 社長さんが多くいらっしゃいます 現実には「ムダな借入」はありません 中小企業の借入は 大企業のように借りたい時に借りる 必要な時に借りる といった資金調達は困難です 業績が低迷したり 予期せぬ不良債権が発生したり 社長が急逝したりと 経営が内外部要因に左右されやすく 大企業のように経営が安定していないからです 

中小企業の資金調達は 大企業とは逆で 銀行が貸せたい時に借りる 借りられる時に借りるが鉄則です そこを踏まえ 資金を確保できる時には 備えておくことが大切です あくまで 会社の運営に必要な資金の確保にも関わらず おカネがあるとついつい使ってしまう 社長さんも多くいらっしゃいます 社長車を買い替えたり 株式投資をしてみたり と 経営に必要な支出でなく 単なる浪費 ムダ使いです

借入した資金を ムダ使いをしてはいけないのは至極当然として ムダ使いをせず おカネをずっと置いておくだけでも ムダにはなりません 借入利息がムダではないかと反論もありそうですが この低金利時代の利息は 経営に影響を与える大きなものでもありませんし(銀行以外のノンバンクや市中金融は高金利) 借入利息は経費計上もできます

このコロナ禍 年間3~5%の利息を払ってでも資金調達はしておくべきです 社会全体が方向性を見失っていますから 備えは重要になってきます 実際に会社の倒産を多く見聞きしてきましたが 会社が潰れる時は 大口の回収不能の発生や 極端な売上不振や 赤字の発生など 大きな要因になりますが 実際には 手元からおカネが無くなった時に会社はthe Endします 赤字でも回収不能でも おカネがあれば会社は潰れません 資金調達ができる場合には「ムダな借入」と考えず 備える資金にしていくことが肝要です。 

会社は生き物 借入・決算(申告)対策は日頃から №032

 借入・決算(申告)対策は日頃から | 行政書士ヒューマンサポートオフィス (soudan-aite.net) 

借入のある銀行の定期預金は避ける

低金利の時代でもありますので 銀行から定期預金のお願いをされるのも 以前より少なくなったと思います しかし普通預金よりは 金利は多少高いのでと 勧められる場合もあって ついつい定期預金にしてしまった社長さんが多くいらっしゃいます

どうせ いつでも自由に解約ができるのでそうした とお答えになりますが 思ったほどそう簡単ではありません   定期預金は銀行にとっては担保なようなものです 業績が悪くなった場合や 資金繰りが悪化した場合は 解約することは 難しくなることを覚悟しておきましょう 銀行も貸出したおカネは回収しないといけませんので

預金を解約する行為が「業績悪化・資金繰り悪化」の兆しではないかと 銀行サイドがイメージをしてしまうことが要因です 確かに銀行員ならそう考えるのが 自然の流れです おカネが足りなくなって解約しようとしているのではないか?と疑心暗鬼なって 銀行員総出で止められる場合もあるようです 業績が好調であることを 銀行サイドが認識している状況でなければ 解約は難しくなります

いざ と云う時ほど解約は難しいのが実情ですので 定期預金については いつでも解約は自由ではなく 担保に提供する覚悟で 人質に出してもいいと思う覚悟で 対応することが肝要です。

会社は生き物 借入・決算(申告)対策は日頃から №031

 ヒューマンサポートオフィス所長ブログ | 行政書士ヒューマンサポートオフィス (soudan-aite.net)

債務超過になったら

資産をすべて現金化しても 負債をすべて返済できない 会社の資産よりも負債が大きい状態を「債務超過」と呼び 債務超過に陥ると銀行の借入も難しくなります 債務超過になった場合 社長さんは 帳簿の資産や負債の状況について 計上してある数字と 実際の数字との間に誤差がないのかを すべて把握し確認し違いがあれば 正しい数字に改めた 帳簿を作成しておく必要があります

例えば 帳簿の数字と 実際の数字とが違っている例をいくつか挙げると 資産項目である売掛金の中で 相手が行方不明や 相手からの入金が長期間に渡り行われていない場合や 法的に破綻している場合などの 不良債権が含まれており 売掛金の回収が 実際に見積ると少ない場合があります 回収が少ないと云うことは 資産と負債との差額が拡大し 債務超過の金額が増加することになって 経営の危険度は一段と広がります

また逆に 負債の中に 社長さんからの借入金があれば それは こういった状況の中では 返済する必要がありませんので 負債項目の借入金から 差引くことによって 帳簿の数字はより少なくなり 資産と負債との差額が縮小し 危険度が少し和らぎます

以上のように 帳簿と違う 資産項目や負債項目の実働の数字を把握し より精密なレベルでの状況把握を行い 債務超過が大きくならないように 新たに出資したり 確実に利益を出せる部門に特化したりと 方針を定め 着実にスピーディーに 実行していくことが肝要です。まずは 状況の把握からです。

会社は生き物 借入・決算(申告)対策は日頃から №030

借入・決算(申告)対策は日頃から | 行政書士ヒューマンサポートオフィス (soudan-aite.net)   

 

ウィズコロナ・アフターコロナの借入

ウィズコロナでは赤字でも借入ができました 止血融資と云われ まずは血を止めること 緊急事態ですから返済財源である会社の利益に 銀行も重きは置きませんでした しかしワクチン接種が浸透してきたこともあり 第六波にも備える余裕ができ 感染も落ち着く気配で これから景気も回復していくだろうと 期待感も高まっています

銀行においても 止血融資について これまで大盤振る舞いした感がありますので これからは 返済財源である利益についても 景気回復の期待感も高まることと同様 会社に求めていくことが予想されます

これから迎えるアフターコロナですが まだまだ傷が深く 利益を出すのは難しい会社も多いと思います そういった場合には 是非「経営計画書」を銀行に提出し 喫緊の課題である利益の出し方について 説明をしておくことが大切になってきます

ウィズコロナ以前は「経営計画書」は参考資料でしたが アフターコロナでは 利益の少ない会社には必須になってきます コロナ禍でたくさんの借入をしたにも関わらず 利益も少ない 計画書も出さないでは 銀行もこれ以上は支援できないと 判断する可能性が高くなります

景気の回復の期待感から 実際に実感ができるようになれば もっと顕著な流れになってきます 中々 回復の見通しが厳しく 苦戦している会社は 今からでもその対策に着手していきましょう 布石を打つのは 早ければ早いほど有効です アフターコロナを見据えて まずは一歩から踏み出していきましょう。

会社は生き物 借入・決算(申告)対策は日頃から №029

借入・決算(申告)対策は日頃から | 行政書士ヒューマンサポートオフィス (soudan-aite.net)

  

領収書ありきではない

多くの社長さんは 経費にできる領収書があると喜びます その領収書には税金を減らすチカラがあるからです セルフスタンドやスーパーやコンビニの「不要なレシート入れ」から持ち帰ったり 家族との外食の領収書を 経費にする話も聞かれます 至極当然のお話ですが 仕事に関係しない領収書やレシートは経費では処理できません

他人もやっているんだから 多少はいいんじゃないのとおっしゃる方も 多くいらしゃいますが 他人は他人 自分は自分です やってはいけないことを わざわざする必要もないと思います そういったことが少しでも気になるようなら ビジネスを大きくするのに必要な領収書を最大化して下さい とアドバイスしています 

新しい販路の開拓のために 同窓会や同業者や地元地域の会合に出席したり ランチ代程度で出席できる経営者のセミナーや 早朝勉強会や ベストセラーになっている書籍に目を通したりと 関心を向ければ色々とあるものです はじめに領収書ありきではなく ビジネスを大きくする行動ありきです そこで支出した領収書は 正々堂々と経費処理しましょう 初めに行動ありきです

会社は生き物 借入・決算(申告)対策は日頃から №028

 借入・決算(申告)対策は日頃から | 行政書士ヒューマンサポートオフィス (soudan-aite.net) 

 

銀行からどうみられているのか..

自分の事業や会社が 銀行からどうみられているのか?と思われる社長さんは多くいらしゃるものです 酒でも呑んで胸襟を開いて 気軽に話し合える間柄であれば容易に知ることもできると思いますが 中々そういった関係になれない場合が殆どです それでは全く知ることができないかというと そうでもありません

評価されてない会社については 日頃の銀行の態度で窺い知ることができます まず 担当者が訪ねてこない 訪ねてきてもその上司と合ったことがない場合は 業績が悪化した後や決算書の悪い会社によく見られます 訪問して借入をお願いされても対応が難しい場合は 自然と足が遠のきます 上司に自信を持って紹介できないのが理由と思われます 何とか借入の話ができたとしても 次の決算をみてからとの 返答が銀行としても精一杯です

次は 借入の話をしても担当者の段階で断られたり 金利が高くなったり 保証協会付きの借入しかできない場合は 悪い与信状態で 資金繰りがギリギリの会社に多いです このサインは要改善を意味しますので 新たに出資して運転資金を増やしたり 今までとは違う営業展開を図ったりしなければ 会社の存続が厳しくなることが予想されます

最後は 手形貸付や当座貸越の継続ができなくなった場合や 話を聞いてくれない 他の銀行での借入れを勧められた場合は 銀行が取引自体を解消したいと思っている状況です できれば顧客を怒らせて 顧客から離れていけば一挙両得だと思っているケースが殆どです こういった状況下では 自力での再生は困難で スポンサー主導の立て直しや廃業や事業売却等の もう抜本的な改革しか残されていないないケースが殆どです

以上の事例は あくまでも事例で 必ずそうなるとも限りません 銀行取引の変化の予兆を見逃さず 日頃から銀行から改善を指摘されたり 要求された計画や資料は提出し 信頼関係を築いていくことが 自分がどう見られているのかを知ることにも繋がっていきます 得意先ともそうですが銀行とも 日頃の取引が肝要になってきます。

会社は生き物 借入・決算(申告)対策は日頃から №027

借入・決算(申告)対策は日頃から | 行政書士ヒューマンサポートオフィス (soudan-aite.net)