見守り安心コラム

美濃のマムシは長男より娘婿の力量を評価

斎藤道三の出自は、武将ではなく油売りというお話は多くの人が知るところです。一介の商人から下剋上を繰り返し、美濃国主にまで成り上がった人物です。娘の帰蝶は「織田信長」に嫁いでいます。  道三は信長との顔合わせで、その振舞に、器量の大きさや洞察力の鋭さを見出し、「我が息子らは、いずれ、あのたわけの門前に馬をつなぐ(家来になる)ことだろう」と語ったお話も有名です。

そのため、長男の義龍に家督は譲ったにも関わらず、内政や外交については実権を握り続け、信長贔屓でもあったため、信長の支配下に入るのではないかと、長男や家臣から反感を買い、親子での戦の結果最期をむかえることになりました。

家族経営の会社で例えるなら、創業社長が長男に事業承継したものの、社内にいる娘婿の器量に、会社の行く末を見出していたケースに似ているのではと思った次第です。もし、会社であれば、道三の持ち株を義龍に譲渡せず、後々、信長に託す選択が取れたと思います。

家族経営はオーナーの所有する自社株の行方で、経営が左右されるケースが多いので、会社の将来をしっかりと見据え、最適な環境をつくり、最適な人材に託していくことが肝要です。